不迷失的羊 例えば一人の夜でも。 忍者ブログ
徒然なるままに、妄想。
[338]  [337]  [336]  [335]  [334]  [333]  [332]  [331]  [330]  [329]  [328
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

君のこと思ってる人は必ずいるから

イブコン、是非神楽さんにも見ていただきたかった・・・っっ!!  >>私信返し


コンサートから二日たって、ようやく魂がパシフィコから戻ってきました。
さて、30日まで仕事がんばるぞ。んでもって30日の最終の新幹線で、いざ広島へ!!!

明日昼間寒くなければ、コピ本の読み込みをしようと思ったけど、明日めっちゃ寒くなりそうっすね・・・。氷張っちゃうんだ・・・。あと年賀状買いにいかなきゃ(今からかよ)


さて、以下はテンションのままかきあげた『今年の冬』(クリ沢)妄想文です。
是非是非、神楽さんに捧げさせていただきたく・・・っっ!!
マッキー大好きだ・・・っ!!(脈絡なし)

『今年の冬』


ジリジリジリ・・・・・

ふっと意識が浮上し、クリスは薄闇の中で目を覚ました。壁掛けの時計に目をやれば、短針は2と3の間を指していた。
部屋の片隅に置いた小さな電気ストーブのノイズと、健やかな寝息に包まれた室内。
身体を起こし視線を右隣に向ける。毛布を首までかぶり眠る後輩の幸せそうな寝顔に、思わずクリスは笑みを零した。
柔らかい黒髪をそっと梳くように撫ぜると、「ん~~」と言葉になりきらない音を口元から吐き出しながら、栄純はもぞもぞとくすぐったそうに身じろぎをする。そんな子供のような栄純のひとつひとつの仕草が、クリスの胸をどうしようもなく満たしていく。
起きる様子は微塵もなくすやすやと眠り続ける栄純から視線を外して半分ほど開いたカーテンから外を見れば、真っ暗な闇の中、ぽつぽつと明かりを灯す街灯にまじり、白いものがちらちらと宙を舞っていた。
「雪か・・・・・」
どうりで冷えるはずだと、クリスは苦笑を滲ませながら、そっとベッドから降りる。すると、ベッド脇に伏せて眠っていたはずの愛犬が何事かというようにクリスを見上げてくる。
「なんでもない」
愛犬の手触りのいい毛並みをひと撫でして、クリスはそっと足音を忍ばせながら静かに部屋を出た。

キッチンへ向かい、冷蔵庫を開ける。
ひやりとした冷気が流れ出してくる冷蔵庫の中を覗きながら、(あったまるものがいいな・・・)と、瓶に入ったミルクを取り出す。ミルクと砂糖を小鍋に入れて火にかけてから、棚からジャスミンティーの茶葉を取り出した。
ふと視線を下にやると、いまは空になっている愛犬の餌入れの傍に毛玉のかたまりのようなものを見つけた。
「・・・結構、気に入ってたんだがな・・・」
糸が綻び解れ、すっかり元の形などわからないほどぐしゃぐしゃになったセーターだったものを手に取り、クリスは苦笑を浮かべながら誰にともなく呟いた。


夕食後、リビングで雑誌を読んでいたクリスは、先ほどからやけに楽しげに遊んでいる後輩と犬にちらと視線をやり、そのまま固まった。ゴールデンレトリバーのジョンが一生懸命に前足で押さえ、口で引っ張っているものは見慣れた淡いグレーのセーター。
『ジョン!なにしてる!』
クリスが叱りつけるも、主人の声など聞こえないとでもいうように愛犬はそ知らぬ顔をして、セーターを咥えたまま胡坐をかいて座り込んでいる後輩の背後に回りこみ、その背後から顔だけを突き出してクリスを見遣ってきた。
『ジョン!』
もう一度強く名前を呼べば、犬の頭を撫ぜながら栄純が思わずといった風に笑みを零す。
『俺があげたんすよ』
な?と背中を丸めて犬の顔を覗きこむ栄純に、愛犬はまるで返事をするように『ワンっ!』と小さく吠えた。
『だめっすか?』
『・・・・お前は・・・・・』
小首を傾げながら悪びれもなく今更伺いを立ててくる栄純に、クリスは額に手を当てながら思わず嘆息した。
『あれ?怒ってますか?』
相変わらずセーターを齧り続ける犬の頭を撫ぜつつ、首を僅かに傾げながら栄純がほんの少し心配そうな面持ちで尋ねてくる。その姿はまるで無垢な小動物のようで。
『・・・お前を怒れるはずないだろう』
溜息混じりに告げれば、ほっとしたように頬を緩ませた栄純は、『野球じゃ怒られっぱなしっすよ』と天真爛漫に笑ってみせた。

クリスがそれなりに愛着をもっていたセーターは、もうすっかり愛犬の遊び道具だ。


ぐつぐつと鍋から煮立つ音に気づき、クリスは毛玉のかたまりを元あった場所に戻すとコンロへと向き直った。
火を止めジャスミンティーを鍋に入れ、蒸らす。
対面式のキッチンからリビングの窓が見える。少し開いたカーテンの隙間から、絶え間なく白い欠片が見え隠れしていた。
これは積もるかもしれないなと考え、そして連鎖反応のように喜ぶ後輩の笑顔が脳裏に鮮やかに浮かび、そんな自分にクリスは小さく笑みを零した。

『先輩っ!外っ!雪っすよ!!』
今冬、初めて雪が降った日。
いまのクリスのようにたまたま真夜中に目を覚ました栄純は、窓の外の白雪を目にした途端、時間などお構いなしにクリスを揺すり起こしてきた。南国育ちなわけでもなく、雪など珍しくないだろうに栄純の顔は宝物を見つけた子供のようにきらきらと輝いていた。
あの日は結局朝方には雪はやんでしまい、積もることはなかったけれど、クリスは胸の中で雪が積もることを祈っていた。
白銀に染まる街を、あの少年に見せてやりたかった。
そして、雪も溶け出す、あの太陽のような笑みを見せてほしかった。

―――今夜は祈りが届きそうだ。

出来上がったジャスミンミルクティーをマグカップに注ぎながら、クリスは穏やかな微笑を浮かべた。

 

去年の冬、降り積もる雪はひたすら冷たくて。

まだお前と出会っていなかった俺は、何もかもが凍り付いて、けれど暖める術すら探そうとはしなかった。
あの頃の俺には、今こんな風に、あたたかな冬を過ごすなんて想像すら出来なかった。

電気ストーブも、毛布も、ミルクティーも、ここにはあたたかなものが沢山あって、この街にも、数え切れないほどあたたかなものが溢れていて。
それでも、それら全部集めたとしても、到底お前には敵わないよ、沢村。
こんなにあたたかなものを俺は他に知らない。

俺が今もってるあたたかなものは全部、沢村、お前がくれたんだ。

 

マグカップを片手に自室の扉をそっと開けると、クリスの気遣いを嘲笑うように木製の扉はギィッと妙に甲高い軋んだ音を立てた。
「・・・・・・・・・・」
一瞬固まるも、仕方ないとすぐに切り替え部屋に入る。
だがとうの栄純は、クリスの小さな気遣いなど無用とばかりに、相変わらず毛布を首までかぶったまま延々と眠り続けている。
「・・・大物だな、お前は」
「せ、・・・ぱい・・・」
クリスの声に反応するように、むにゃむにゃと口を動かしながら、栄純が布団の中から腕を伸ばす。
「・・・・・・・・・・」
そしてその手が抱きしめたものは、いつの間にかベッドにあがり空いていたクリスの場所で丸まっていた愛犬で。
「くり、す・・・、せ・・・い・・・」
ふかふかの毛並みをしっかりと両腕で抱きしめながら、栄純はふわりと笑みを浮かべる。それは見ている方の心を蕩けさすような、甘い甘い笑顔だった。
苦笑を口の端に乗せながら、クリスは持っていたミルクティーのマグカップをサイドテーブルに置くとベッドへと歩いていった。愛犬はすぐに主人の帰還に気づきパチリと目を開けクリスを見上げるも、そ知らぬ振りをしてまた目を閉じ、ここが自分の定位置だといわんばかりに栄純の顎下に鼻先を潜り込ませた。
「・・・・・・・・・・・」
犬と少年の暖かそうなツーショットは見ているだけで心も温まり、クリスはやはり苦笑を零しながら愛犬をどかせることを諦め、そっとベッドの端に腰掛けた。ぎしとスプリングが軋む音が小さく部屋に響くも、栄純に起き出す様子はまったくなかった。
「それは俺じゃないぞ」
「ん、むぅ・・・」
ぎゅっと、鼻先を摘めば栄純の眉間に不快そうな皺が寄った。愛犬は気持ちよさげに栄純にくっついたまま。
「俺の場所を取るんじゃない」
そしてかわいげのない愛犬の艶のいい毛並みを掻き回し、ぐしゃぐしゃにしてやった。

犬にやきもちを妬いたことは、自分の胸だけに仕舞っておくとしよう。


ジリジリジリ・・・・・

聴いているだけであたたかい電気ストーブの音を聴きながら、微かに湯気の立つルクティーを飲む。

雪が積もれば、お前はきっと花のように太陽のように笑って、そしてきっと、ボールを片手に白銀に覆われたグラウンドに駆け出すのだろう。童謡に出てくる庭駆け回る犬のように。
俺は呆れながら、でもそんなお前に癒されながら救われながら、ミット片手にグラウンドへ向かうのだろう。

誰よりもがんばるお前に負けないように、俺も俺のことを頑張るよ。
お前が信じてくれているから、俺は頑張って前を向けるよ。

言葉が足りなくて色々と不安にさせてしまうかもしれないけど、足りない分は行動で示せるように。

特別なことなんてなにもなくても、二人が当たり前にそばにいられるように。

 

PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
ジョンーーーーッッ
わんさん、メリークリサワス!(遅)

今年の冬★クリ沢・・・!
私、涙でモニタが見えない・・・!!
え?これ私の?私の?(しつこい)
素敵すぎるーーーっっ!
持って帰ってもいいですか!?ありがとうございます!←聞いてねぇ・・・しかもイイ笑顔
クリス先輩かっこイイし、栄純可愛いvv
そしてジョン・・・!
あっ、ジョン噛んじゃ駄目vvv

マッキーのイブコンのレポにも感動しました。何ですかっそのセットリスト!!マッキー素敵すぎる><大好きっ。冬はやっぱりマッキーですよね!春も夏も秋も!(笑)

それでは、少し早いですが今年も萌えを沢山ありがとうございました。そしてお世話になりましたvv良いお年をvv
神楽 2008/12/27(Sat)21:20:43 編集
無題
メリークリサワス、神楽さんvv
こんな私でよければ、地下鉄の改札で是非手すりを越えて抱きしめてやってください(笑)

もうあれです。生マッキー聴いたらなんだかもう辛抱たまらんようになってしまいまして・・・。私はマッキーに素敵過ぎるクリスマスプレゼントをもらったので、僭越ながらわたくしめからの神楽さんへのクリスマスプレゼントということでvどーぞ持ち帰っちゃってください!そしてやはりジョンは外せなかったです(笑)

イブコン、本当に素敵でした。ああこの喜びと感動を是非神楽さんと共有したかった・・・っ!
もうエブリタイム・ラブ・マッキーです!!

私こそ神楽さんには熱いパッションと萌えをたくさんいただきまして、ごちそうさまでしたvv 来年もどうぞ宜しくです!ではではよいお年を~~vv
わん 2008/12/27(Sat)23:42:53 編集
カレンダー
04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
プロフィール
HN:
東洋/わん
HP:
性別:
女性
自己紹介:
槇原氏とカープを日々崇め奉る腐女子。ユノに並ならぬ愛を注ぐ。細々と妄想を吐き出しながら自堕落に生きる駄目社会人。
最新コメント
[09/03 わん]
[09/02 神楽]
[12/27 わん]
[12/27 神楽]
[11/17 わん]
忍者ブログ [PR]